長老ニュース

月別アーカイブ: 2010年1月

2010年1月号【No.38】

浴室でのヒートショック疾患

交通事故と同じく年間3万人以上もの人が、浴室やトイレで脳卒中にて死亡しています。浴室では浴槽に入ると水圧を受けますが、数十cmの深さとあなどってはいけません。お湯の中では水圧によって血管が縮まり、血管に負担がかかり、浴槽から出ると受けていた抵抗がなくなって、末梢血管(動脈)が開き、血管内の抵抗が減り、一気に血圧が低下する事になります。
浴槽で立ち上がると、水圧を受けていた足の血管から血液の戻りが悪くなります。したがって心臓に戻る血液量が減少するのですが、身体の他の部分の水圧はなくなるので血液が早く流れすぎないよう血圧を下げようとします。
同時に、湯槽から出ると体温が低下し末梢血管が縮むので、血管の抵抗は増加します。「浴槽から出る」というこれだけの動作でも、血圧が大きく変動することになるのです。まとめると浴室では、脱衣場で裸になると寒冷刺激を受け、血管が縮み、浴槽に入ると、水圧と体温上昇で血管拡張が起きます。
浴槽から出ると水圧から開放され、更に体温が低下しての血管収縮となり、 脱衣場で衣類を着るまで、再び寒冷刺激を受ける事になります。これらの刺激が連続して起きるので血圧が大きく変動することになります。
入浴前後の寒冷刺激によるストレスの影響もとても大きいものだと言う事です。特に高齢者は、ストレスに対する神経対応が遅くなり易いと言います。ストレスと血圧の変動は血流の変化を生みますので高齢者の場合は、動脈硬化も起こっている事が少なくありません。これらの急激な血圧変化によって、脳血管系の障害、いわゆる脳卒中発作が入浴中に起こりやすいのは統計的に明らかです。

 

トイレで起きる脳卒中などの疾患

脳卒中の疾患は浴室よりもトイレの方が多いと言う文献もあります。寒いトイレで排便時の力みにより、血圧を上昇させるからでしょう。寒い夜に布団やベッドから起き上がり、急に寒いトイレで力むと急激に血圧を上昇させます。
動脈硬化などの疾患を持つ高齢者などは、浴室やトイレでの心臓疾患や脳卒中の危険があると言えるでしょう。
最近は少なくなりましたが、和式便器は脳卒中に最も危険だと言います。しゃがみ込むと下半身の血管が圧迫され脚部の血流が悪くなり、更に力むため、細くなった血管が膨らみます。排便後に立ち上がると血液が急激に流れ出し、この急激な血液変化で脳卒中を引き起こす大きな原因になっているのです。
和式便器は、若い人達の足腰の鍛錬になるとの説もありますが、若者もいずれ年齢を重ねると高齢者になります。今後は、家族に高齢者の有無に関らず、洋式スタイルの便器を選択する事の方が賢明だと言えるでしょう。

 

温度差と呼吸器官疾患

 気密や断熱の性能が伴わない住宅で、部屋ごとの温度差、部屋の部位ごとの温度差があると、目に見えないハウスダストの発生要因となります。アトピー性皮膚炎や気管支喘息などの疾患です。暖房時の快適な温度は20℃、湿度が50%前後と言われます。この温湿度の時の露点温度(結露の発生する温度)は9.3℃です。
外気温が5℃以下になると、床面、壁面や暖房している部屋としていない部屋の界壁面に9.3℃以下の部分が発生するとそこに結露が起きます。
結露のように水滴にならなくとも、その部分の含水量が多くなり、カビの胞子がハウスダストになります。同じ気温で湿度が80%にもなると僅か4℃低い16℃が露点温度となります。このような低温部分が出来ないような家の性能が必要です。
浴室でのヒートショック防止、トイレでの脳卒中防止、ハウスダスト防止、いずれも家の断熱や気密などの性能で解決する事が可能です。まさにファースの家は「水分管理」と気密、断熱性能に特化した家なのです。

「筆者 福地脩悦」

 

もりじいの知恵袋【黄ばんだ畳には、抹茶を使う】

 畳の黄ばみには、ちょっとぜいたくじゃが、抹茶を使うといいのじゃよ。
お湯に抹茶を溶かして雑巾を浸し、堅く絞って拭くんじゃ。すると、むむむ…?!なんと黄ばんだ畳が新品同様、真っ青になってしまうではないかっ!
お茶に含まれるカテキンという成分には殺菌作用もあるしのう、しかも抹茶のいい香りが漂って、気持ちがええのう。

ぜひともきれいな畳で新しい年を迎えてくだされ。

 

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