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2010年7月号【No.44】

湿気を抑えれば清涼感を覚えます

うっとうしい梅雨の時期を迎えています。梅雨は、この時期にみられる太平洋高気圧の縁の部分に出来る梅雨前線が日本列島付近に掛かる気圧配置の関係で起きる現象と言われます。従来、梅雨前線の北端部は、津軽海峡あたりまでと言われておりましたが、少しずつ北上してきたように思われます。
しかしながら、北海道の6月から9月までの気候は、本州と比べるとはるかに過ごしやすく、北海道が何故に過ごしやすいかと言うと、取りも直さず湿度が低いからなのです。湿度が低いと70%も水で出来ていると言われる人の身体から水分が蒸発して体温を奪ってくれるからです。
本州の梅雨時は、気温26℃、湿度80%と言う時が少なくありません。

 ジワッとした蒸し暑さが梅雨時の特徴です。北海道では気温が同じ26℃でも、湿度が50%を下回る日が多く、木陰に入ると清涼感を覚えます。
同じ気温でも湿度によって、人の身体から奪う体温の量が異なるからです。人の暮らす居住空間でも湿気をコントロールする事で清涼感を向上させる事が出来ます。梅雨時期には、家の中の湿気を除去して湿度を下げる事が出来れば、北海道の木陰にいるような環境となります。

 

居住間の湿気を除去する方法

家の中の湿気除去のために換気扇を稼働させると、梅雨時期で大量に湿気を含んだ外気も取り込みます。梅雨時期に湿気除去が目的で普通の換気扇を稼働させる事は逆効果となる場合があります。換気扇には、ファースの家に採用している「全熱式熱交換タイプ」と言う種類のもがあります。
これは入ろうとする外部湿気をUターン阻止が出来るタイプです。冬場の乾燥時期において果たす湿気回収の逆作用なのです。ところがそれだけで清涼感を保持できるほどの湿気除去は出来ません。
一般的なのは除湿機を用いる事です。これは室内に存在する湿気を、機械で取り除く装置です。除湿機は二種類の除去方法が在ります。
従来から使用されてきたコンプレッサー方式ですが、冷媒ガスを圧縮し、出来た冷気で結露をさせ、水をとるエアコン除湿と同じ作用です。
勿論、エアコンのドライモードでも多くの湿気が除去出来ますが、かなりの大きさの装置を稼働させるため経済面での課題が残ります。  最近は、デシカント方式と言って、シリカゲルやゼオライトなどの吸着材を回転する円盤状の素子にコーティングし、片方に送風機で室内の湿気を吸着させ、片方で温風による湿気放散をし、水に凝縮して取り去る方法です。
ファースの家のAIキット除湿装置もコンプレッサー方式から、湿気空気のまま外部放散するデシカント方式に切り替えを行った経緯があります。
現在市販している除湿機の多くはデシカント方式になっています。どちらも一長一短がありますが、構造がシンプルなデシカント方式が好まれているようです。今後は環境面でも多くがデシカントにシフトされそうです。

 

家の性能が無ければ除湿機周辺だけ

除湿機は、湿気を取った乾燥空気を創り出します。しかし、家が隙間だらけだったとすると、外部の湿気を次々と室内に呼び込んでしまいます。つまり、しっかりとした気密性能を保持していない家の除湿による清涼空間は、除湿機の周辺空間に限られると言う事になります。
シリカゲルやゼオライト、そして炭、更には木材なども湿気を吸着します。湿気を吸うと家屋内の湿気を少なく出来ますが、そのキャパシティーが課題となります。いずれも調湿部材には変りありませんが、家屋内の湿度を一定に保持させるには、膨大なキャパシティーと、高度な気密構造でなければなりません。ファースの家では、床下や天井裏に敷き詰めたスカットール(シリカゲル)が約200リッターもの水を蓄えます。
このスカットールの湿気保有量が飽和状態になった時は、専用除湿機がセンサー感知で稼働する事で家屋内全体の調湿を行っています。
当然、夏場の外部からの湿気や冬場の乾燥空気導入を防ぐ、家全体をすっぽりと包み込むシームレス状の気密層を保持しております。
梅雨時期にファースの家を体感して戴きたいと思います。

「筆者 福地脩悦」

 

ファースの家川柳のコーナー

 

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