長老ニュース

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2010年11月号【No.48】

通年の冷暖・房費用を考える

本州の方からは、「北海道のように氷点下の日々が毎日続くような地域と異なり、本州では極度に厚い断熱材など必要ない」などの意見が寄せられる事が度々あります。国が定める家の省エネ基準でも、北海道から南下する地域ほどQ値(熱損失係数)をゆるめています。
ファースの家は全国に建築されております。このファースの家が通年で使用する暖房費、冷房費は、北海道も南国の宮崎県でも殆ど変わりません。
北海道仕様のファースの家のQ値は、平均約「1.3w/k㎡」です。一方、本州のファースの家の平均Q値は平均約「1.5/k㎡」です。先般、群馬県前橋市に建築したファースの家はQ値が「1.1/k㎡」の性能です。
内陸地の前橋市は、猛暑地域として知られる熊谷市の近くで真夏は連日のように35℃以上の日々が続き、真冬は北海道なみの寒さとなります。
北海道や北東北のように、暖かい家を特別に意識した家とは異なり、真夏の冷房対策を、家の性能としてしっかりと組み込んでおく必要があります。
本州の家は、単に高気密・高断熱と云うくくりだけでなく、調湿や蓄熱容量、遮熱性能、熱回収換気などを組み込んでおく必要があります。
最高気温がプラスにならない真冬日が続く北海道のファースの家は、40坪、4人家族、札幌地域での1月から2月までの厳寒期の一ケ月の全館暖房の暖房費用が約7000円です。同じ家を宮崎県に建築すると暖房費は1500円程度となります。ところが、真夏の冷房費は札幌の家で約1500円、宮崎県では8000円程度になります。つまり、Q値が僅かながら劣っている分、冷暖房費用は、宮崎県の方が通年で多く支払っている事になります。
前橋市のファース工務店、山崎建設㈱さんは、そのあたりの計算をしっかりと試算して北海道なみの性能のファースの家を供給し始めました。

 

南東北あたりで冷房費用が逆転する

多くのファースの家の通年冷暖房費を検証して参りましたが、建築する土地の標高や方向などによっても異なり、断定的な言い方は出来ませんが、同じQ値の家を日本全域に建築した場合、北東北から以北は、札幌の平均的規模の事例のように、暖房費が冷房費を上回ります。その事例記載の宮崎県は、冷房費用が数倍以上も上回る事になります。
同じQ値の家で暖房費用と、冷房費用がほぼ同等になる地域は、南東北から関東一帯で、それより以南になると少しずつ冷房費用が上回って参ります。

 

全館・連続冷暖房の必要性は

 昨今のエアコン機器は、人の居る方向や居ない時を、高度な人感センサーを用いて自動コントロールする優れモノが殆どとなりました。
当然、一般の住宅で一般的なライフスタイルを前提にするとそのようなエアコン機能は、省エネ性、快適性で有利になるのでしょう。
しかし、ファースの家は、膨大な蓄熱量(冷熱量)を抱え込む工法となっており、エアコンの入り切りが省エネ性、快適性にマイナス作用します。
一旦、エアコンの暖房や冷房を切ってしまい、家屋内の気温が上昇する、或いは低下した場合、再稼働した時に構造体に膨大な熱を吸収される事になります。空気は1℃上昇や低下させるために必要な熱量が、1㎡、約0.3wの熱で済みますが、構造体は約900倍ものエネルギーが必要となります。
更に、その時の立ち上がり時点のエネルギー消費効率(COP)が極端に悪化してしまいます。また場合によって、その再稼働の立ち上がり時には、冷風や温風が強く吹き出すため、冷暖房のクオリティーを損ないます。
ファースの家の連続、全館稼働させていると云う事の理由は、エアコンを自動運転させていると云う事で、室内気温をサーチして設定気温になれば自動的にコンプレッサーが停止します。更に構造体が温まる、或いは冷えてしまうと、温風や冷風が殆ど停止状態になります。また全館冷暖房の必要性は上記の経済やクオリティーの他にも、低温部分が露点温度となり、カビの胞子の発生防ぎ、健康面での効果も大きいのです。

「筆者 福地脩悦」

 

ファースの家川柳のコーナー

 

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